素材へのこだわり

松代の杏

 ビタミン、カロチン、鉄分などを多く含み、美容と健康によい食品として注目されている「あんず」。種子の「杏仁」は漢方薬としても昔から知られています。この果実をお菓子の素材にと、素材探求。「善光寺の鐘が聞こえる場所の杏は美味しい」という言い伝えを便りに探したところ、信州の松代市に、とびきり美味しい杏と、その樹木を手入れされる温かい人柄のご夫婦をみつけました。
 真田十万石の城下町、松代は高冷な気候が果物の生産にぴったりの地域です。その昔、杏の栽培には水はけの良い土壌が肝心。日当たりの良い山の斜面に杏の樹木と農家ががずらりと並んでいます。
 周囲の農家の高齢化が進んだことから、高い樹木の剪定が難しくなり、やむを得ず枝木を低くしたのですが、このことが逆に幸いし、横に伸びる枝に陽射しがまんべんなく当たることで、とても美味しい杏が採れるようになりました。
 30年前から杏を栽培される青木勤示さんは、この農園で100本余の杏の木を世話され、収穫された杏は日本各地へ出荷されています。「杏の収穫期はとても短く、7月上旬の2週間程ですべて取ってしまわねばなりません。雨降りや病気にも弱いので手が掛かりますが、うちならではの栽培方法でいまの品質を守っていきたいです」と話していらっしゃいました。
 里の菓工房では、あんず独特の甘みと酸味を、オリジナルのお菓子づくりにいかしています。

成熟を待つ青い杏の実

杏畑の風景

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