素材へのこだわり

安納芋(あんのういも)・その2

砂糖が入ったみたいに甘い!と大好評の安納芋。
 遠く種子島では収穫の最盛期を迎えました。現地の方から「大変だよ!」と聞いていた安納芋の選別作業を是非体験させていただこうと、工房スタッフが現地に赴きました。
 畑から収穫したばかりの安納芋は、まず、一つずつ根を切ったあと選別作業が行われます。

工房基準をクリアした一級品。
 種子島原産の安納芋は、生芋の状態で糖度が15度、焼き芋にすると40度にもなります。まるで砂糖が入っているような天然の甘さ、そしてねっとりとした食感が人気の秘密です。
 芋のお菓子の中で、火加減の調整以外何も手を加えていない焼き芋ですが、姿形をそのまま召し上がっていただくために、見た目の美しさも必要。じつはこの焼き芋には、里の菓工房が仕入れる安納芋 の中でも、工房基準の選別をクリアした一級品が使われています。
 
種子島で体験!「安納芋」の選別作業。
 種子島西之表に広がる広大な芋畑から収穫した安納芋は、竹之内さんの納屋に集荷され、選別作業が行われます。畑から引き抜いたばかりでまだ根っこのついた山盛りの芋は壮観。およそ30トンの中から、「姿もの」として焼き芋になどに使える状態のものはおよそ3トンほど。たくさんの中から一気に選び出すのではなく、5回ほどの品質や大きさの選別過程を経て最終的に最初の量の約1割が形が揃ったものとして焼き芋などに使われます。
  私たちスタッフは、この作業を体験させていただくことで、有機農法で見栄えの良い作物をつくるということがいかに難しいかということを改めて実感しました。選別する作物によって、多少基準の違いはありますが、私たちは、恵那栗の厳しい「目揃え」の鍛錬で培った選別の技術を、芋の選別でも生かすことができました。
  今回は竹之内さんの芋に加え、川畑さんが出荷していらっしゃる安納芋の「吊るし芋」を初めて仕入れました。「吊るし」はこの地方独特の保存方法で、収穫した芋を風にさらし軒先に吊るしておくと、芋のデンプン質がじっくり糖化さて、さらに甘味が増すといわれています。出荷の段階で既に2度の選別がされていますが、工房でさらに選別をして、形がきれいなものを焼き芋に、それ以外のものをはすべて加工して色々なお菓子に生まれ変わります。
 
作物を用途別に選別する作業は予想をはるかに超える大変さ。
 冬号で紹介している「柚子」も「市田柿」も「姿もの」があり、芋と同じように選別の作業が行われます。農家からお預かりした作物は工房でも用途によって選別作業を行いますが、それは作物の優劣を決めるものではありません。あくまで使用目的によって振り分ける作業の一つです。私たちは有機農法という信念をもって大変な作業で作物を作ってくださる農家に敬意を払う気持ちとともにお客様が安心して召し上がっていただけるよう、作物をまるごと使えるお菓子の開発に力を入れています。

山積みの芋を根を切りながら
選別。

家の軒に吊るされ熟成する
安納芋。

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